(アドリブ)2.インプット

 次に、見つけた材料をどう曲の中で使えるようにするかを考えます。まずはインプット練習。この練習の目的は「フレーズを覚える」こと。具体的には、「フレーズをコピーして無意識のうちに弾ける状態にする」ことです。これは個人的には外国語の単語を覚える作業に似ていると思っています。大切だと感じているのは以下の2点です。

1.反復練習する

 これは当たり前ですね。単語は何度も書いたり暗唱したりしなければ覚わらないように、たいていの場合フレーズの回数をこなすことは暗記の必要条件です。

2.暗記時間より復習回数を増やす

 いちどに完璧に覚えようとすると長期記憶に残りにくい上、時間がかかります。脳は遭遇した「回数*」で重要度を判断する(重要度が高い=記憶に残る)傾向があるので、最初はサラッと暗記して復習に時間を割り振ると効率的だと思います。


 (*)ここでは1回の練習=1回と見なします。連続した状態で回数をこなしても状況込みで覚えてしまい、連続してフレーズを弾くという状況にならないと思い出しにくくなるためです。



 また、自分のコピーしたフレーズは譜面にメモっておくと、復習しやすいです。譜面を見て何を復習するべきかすぐわかる(譜面がないと「えーっとどんなフレーズがあったっけ」となりがちです。)し、そのフレーズを忘れていてもまたイチから採譜という事態に陥らないためです。(ちなみに僕は五線譜ノートをフレーズノートにしています。)